中性子が過剰なドリップ・ライン近傍の核は,安定核に比べ中性子の結合が非常に弱く,外場の影響で容易に分解する。その反応についての強度関数の構造は中性子ハロー構造など基底状態の性質に強く依存するだけでなく,2体,3体励起連続状態の性質にも依存すると思われる。そこで,クーロン分解反応の強度関数を複素座標スケーリング法を用いて記述する理論的枠組みを作り,それを用いて,1中性子ハロー核11Be,2中性子ハロー核6Heの分析を行なう。共鳴状態の寄与,2体連続状態,また3体連続状態への分解について,それぞれの強度分布を明確に別けて求めることができ,構造の特徴を見ることができる。そして,反応断面積の結果が実験データと良く対応することが示される。