核子のスピン構造は、30年間にわたって、偏極レプトン散乱により電磁相互作用を用いて調べられてきた。米国ブルックヘブンにある
RHIC加速器では偏極陽子同士の衝突を用いて、電磁相互作用に加えて、強い相互作用、弱い相互作用を駆使して、今まで充分に調べられなかったグルーオン・海クォークの役割を精密に調べている。ここまで得られているRHICでの結果とレプトン散乱の結果を総合的に解析し、核子のスピン構造研究の現在を概観し、これからのこの分野の可能性を展望する。

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