Sendai Nuclear Science Colloquium (No. 247)

相対論的流体力学に基づく高エネルギー重イオン衝突反応の統合的理解に向けて

平野哲文

東京大学大学院理学研究科

日時:2010年01月15日(金) 13:30-15:00

場所:大学院講義室(総合研究棟7階745号室)

ビッグバン直後に我々の宇宙を満たしていた「クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)」の理解に向けて、ブルックヘブン国立研究所やCERNで高エネルギー重イオン衝突実験が行われている。素粒子"物性"の研究でありながら、現状では加速器実験が唯一のQGP生成の手法であるため、実験結果とQGPの物性をつなぐための現象論的解析が必須となる。本講演では、相対論的流体力学に基づくQGPの時空発展の記述とその応用例、及び、今後の展開について紹介する。